CARLIFE

とくしまアウトドア放浪記「釣りとごはん」


第4回目は「釣りとごはん」


鳴門で魚釣り

剣山では山が色付き始めた秋。
次は鳴門でサイクリングをしようと考えていた私たちだったが、週刊予報を見ているとどうも天気が怪しい。直前になっても小雨の予報。どうしようかと考えていたら渡船を使い、屋根付きの筏で釣りしませんか?と眞鍋さんから代替案を提案された。ハイキングやカヤック、そしてサイクリングなどを手段に身体を動かして自然の中のいい場所へ行く。いつも地形図などを見ながら、そんなことばかり考えていたので思わぬ提案だった。

とはいえ、釣りも大好きだ。
迷うことなくその計画に乗っかり、前日には釣り道具の準備に取り掛かった。
瀬戸内海の海辺の町に育ったので、釣りはひと通り経験してるし、いい場所で釣りをしたい、潜って水中を見てみたい、というのが理由でカヤックを始めたようなものだ。

何が釣れてもいいように包丁を研いで調味料や魚料理のセットを準備、釣り道具と念のためサイクリング用品を車に詰め込み、翌朝に備えた。


夜明けの前の海へ!

翌朝、3時半に起きて待ち合わせ場所の鳴門へ向かった。
今回はサビキ釣りと聞いていたので、料理の準備は前日に畑で採れたニンニクと玉ねぎ、そして採れ始めたばかりのヒラタケを収穫し缶詰のホールトマトで煮込んだものを前日に準備しておいた。味付けには冷蔵庫にあったアンチョビペーストを使うことにした。
アジやイワシは釣れるだろう。という考えだ。
もし大物が釣れても刺身に出来るようにと醤油やワサビも用意しておいた。

鳴門に着き夜が明け始めたころ、渡船に乗りウチノ海の筏へと渡った。静かな水面とまだびっくりするほど高い海水温。そのせいか少し霧がかかって幻想的だ。







そして食料調達

筏に着き、仕掛けを作り海へと投げ入れたらすぐに竿先に当たりが!いいサイズのアジが釣れた。急いでみんな準備をして竿を出す。どうやら真下の底の方にアジの群れがいるようだ。次々に釣れるので慌てるがそんなバタバタする時間がサビキ釣りの楽しさでもある。







そして水面から撒き餌をして魚を集める。しばらくしてアジが釣れなくなると中層から水面あたりはイワシが釣れ始めた。そして水面にはサヨリの群れがたくさん集まってきた。もうその頃にはバケツの中は釣れた魚でいっぱいだ。






念のため持ってきた料理セットだったが、常に釣れるのでゆっくり料理をしている時間もない。
でも釣れたても食べてみたい。魚の食いが落ち着いたタイミングで大きなアジは刺身に、イワシは鱗を落とし手で頭と骨をとって開きにしてその場でサッと頂いた。





筏の上で朝からゆっくりコーヒーやご飯でも炊いて海鮮丼でも作ろうかと妄想していたがもちろんそんな時間も全くなかった。
そんな時、隣で釣った魚をエサに泳がせ釣りをしている眞鍋さん竿が大きく弧を描く。スズキがかかったようだ。しかしタモ網を用意しもうすぐというところで逃げられてしまった。どう料理しようかまで考えていたのに、残念!



小雨の海岸で

お昼前に筏から戻り人のいない海岸へ車で移動しランチタイム。ハイエースをベースにしたリコルソが今回の相棒なので雨の心配をすることもない。小雨程度なのでサイドオーニングを広げテーブルと椅子を出すと快適なリビングの完成だ。椅子とテーブルがあるだけで料理や食事もしやすくなり、本を読んだりパソコンを開いたりと文化的になれるのが良い。





テーブルの上でパスタと作っておいたトマトソースを合わせてアンチョビペーストと塩胡椒で味付けする。







そんな作業をしている横で眞鍋さんがコーヒーを淹れてくれた。コーヒーを飲んでお菓子をつまみながら料理する。






あとは筏の上で頭と内臓を落としておいたイワシに下味をつけてフライパンで焼き、パスタの上に乗せると完成だ。






いつも用意しているバケットは料理後の鍋やお皿を拭きとるためのスポンジ代わり、そして洗い物を減らすためにもワンプレートと取り皿ぐらいが基本整備だ。野外でのカトラリーと調味料セットはソロ用、山用少人数用(6名まで)、カヌーツアー用大人数用(10人まで)と3セットを用意しており、仕事でも遊びでもすぐに出掛けられるように準備している。
あとは現場で工夫次第だ。テーブルを持っていくときもあれば、裏返ししたカヌーにテーブルクロスをひくだけだったり、平たな石をテーブルにすることもあるし、暑い夏にはもちろん川の中にテーブルを置く。そんな自由がアウトドアの楽しみだ。





次の計画を!

今回は生憎の空模様。屋根のある快適リビングで自転車やカヤックの話、そして釣りの話をしながらランチをしているだけで時間がたってしまっていた。




山では紅葉も始まり寒くなってくる季節。しかし平地の海岸線はまだ暖かく快適に過ごせる気温だ。県内だけでも山川海、そして標高差を使い幅広く楽しめる徳島はフィールドのネタが尽きない。
ゆっくりしていると雨が上がったので車から自転車を下ろし海岸を少し走りながら次はどこへ行こうと計画を考えたのでした。





その後、釣った大きなアジは妻により徳島の郷土料理でもある魚ずしとなり紅葉のハイキングのお供となった。ちょうど収穫したばかりのスダチを酢飯に使い、アジは尾頭つきの背開きにして酢で締める。大きな姿寿司を握り、重しを乗せて一晩味を馴染ませたら完成だ。紅葉に染まる山の中でおなかを満たしてくれた。


<文:牛尾健>
<企画:牛尾健/眞鍋祐樹>
<写真:萬川奨>


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